サウンドカードの必要性

2010年10月15日

普通はパソコン本体にサウンド機能が標準搭載されていますので、基本的にサウンドカードを増設する必要はありません。サウンドカード(ボード)を増設する人たちは、標準の(オンボード)の音質では満足できない方などが
高性能な(ノイズの少ない)環境、5.1ch(7.1ch)で臨場感あるサラウンド環境を手に入れるために増設する場合がほとんどです。では、「必要ないのでは?」と思われるかもしれません。
上記の様な方は、音楽や映画を臨場感あふれる高音質で視聴したいと思っている方の考えです。
一方ゲーマー、特にオンラインFPSプレイヤーは勝つためにサウンドが重要になってきます。

ゲームのためのサウンドカード

ここでは音、とりわけ音が鳴っている方向が重要になるFPSゲームでの話しになります。
FPSゲームでは、音は大変重要な要素です。高音質とかそういう意味で音が大切なわけではなく、音が鳴っている 位置や方角が重要になってきます。
ゲーム中自分が見ている(見えている)画面外の情報は、基本的に音以外で知る方法はありません。
たとえば、どこかでスナイパーライフルの発射音がすれば、音が聞こえる範囲にスナイパーがいる事が分ります。
マシンガンや、ライフル音でも聞こえれば近くにその職種の敵がいる事が分ります(味方の場合もありますが)
さらに、発射音や足音の方角が分ればどの方向に敵がいるか、又はどこが戦場になっているのかが予測できます。
この予測を元に、先回りしたり、迂回したり、待ち伏せしたりするわけです。

ゲーム用の(ゲームに向いている)サウンドカードは基本的に、この音のなっている方角を正確に表現するための
拡張デバイスです。
代用的なカードではSound Blasterシリーズが挙げられます。
このカードにはゲーム音をサラウンドサウンドで出力する為のDirectSound 3Dとその拡張として機能するEXAと言う機能が、ハードウェアレベルでサポートされています(一部の機種ではソフトウェア)
このDirectSound 3Dは3Dゲームで必要不可欠なもので、2chでは表現できなかった方角や、距離を考慮したサウンドを実現する機能。
一方EXAは、音が鳴っている所とプレイヤーとの間に遮蔽物等があれば、こもった音になったり、反響したりと言ったDirectSound 3Dでは表現できない物を、表現できるようにする拡張機能です。

Sound Blasterシリーズのような拡張カードを導入するメリットとは何か?
それは同時発音数などに表れてきます。
FPSゲームなどは、敵味方が銃を撃ち合いますので、銃声の音だけでもかなりの数になります。
それに加えて足音や環境音もありますので、音の数は相当なものです。
もともとパソコンについているサウンド機能の場合、この同時発音数が少ない物もあり、音が途切れたり、本来は聞こえているはずの音が聞こえなかったりします。
音が正常に鳴らなければ、集中できなかったり、相手には自分の音が聞こえているのに、自分には聞こえないと言う不利な状況になったりします。
また、標準のサウンド機能はソフトウェアで処理されているものが殆どで、ゲーム中は大抵の場合CPUがフル稼働している場合が殆どですので、膨大な量の音情報をソフトウェアで表現すると、どうしても処理が重くなります(CPUの使用率が上がる)
場合によっては、ゲーム進行の妨げ(カクカク動く)場合もあります。
これをハードウェア処理できるサウンドカードを導入することにより、音声処理をサウンドカードがCPUに代わって処理しますので、上記のような事態をを避ける事が可能になります。

しかし、現在ではCPUの性能向上のため、ソフトウェアで音声処理しても十分に作動するようになり(同時発音数の問題は残っている) 一見拡張カードは必要ないように感じます。
ゲーム用サウンドカードを作っている会社もそう感じているのか、新たな機能を取り入れてきています。
それがバーチャルサラウンドです。
(もちろんこのバーチャルサラウンドもはじめからパソコンについている場合もありますが、それはあくまでも映画観賞などに使われるように設計されていて、ゲームで使うには役不足です)
このバーチャルサラウンド機能が最も優秀とされているのがSound Blaster X-FiシリーズのCMSS-3Dheadphoneです。

以上のような事から、サウンドカードはSound Blaster X-Fiシリーズが一番ゲームに向いています。
他社製品でも同等の性能のものは沢山ありますが、CMSS-3Dheadphoneの性能は他社製品を寄せ付けない完成度です。
オンラインFPSに限って言えば、 Sound Blaster X-Fiシリーズ+ CMSS-3Dheadphone+ヘッドフォンが現在のところ最強の組み合わせになっています。

※Windows Vista以降のOSを使われている方は注意が必要です。
詳しくは Sound Blaster X-Fiシリーズのページを確認してください。

Sound Blaster X-Fiシリーズ

Sound Blaster X-Fiシリーズはいくつかありますが、ゲーム用で購入するなら以下のものが最もお勧めです。

Sound Blaster X-Fi XtremeGamer

クリエイティブ・メディア¥ 8,896
この値段でこの性能なら一番買い得
BattleField2142に最適!
FPSゲーマー向け・・・かな?


メーカー型番 : SB-FXI-XG
インターフェイス : PCI 2.1
アナログ入力 : 24bit / 96kHz / 2チャンネル
アナログ出力 : 24bit / 192kHz ステレオまたは、24bit / 96kHz/ 7.1チャンネル
デジタル出力 : 光1系統
デジタル出力 : 16 / 24bit ・ 44.1 / 48 / 96kHz(ビットアキュレート対応) / AC-3 / DTSパススルー出力可
マイク入力 : 24bit / 96kHz / モノラル
デバイスドライバ : DirectSound、MME、WDM、ASIO 2.0
対応API :DirectSound / DirectSound 3D EAX 1.0 / 2.0、EAX ADVANCED HD 3.0 / 4.0 / 5.0 Open AL
※デジタル出力を使うとマイクが使えなくなります(デジタル出力とマイク端子が共通の為)が基本的にゲームではアナログヘッドフォンを使いますので問題ないと思います。

基本的にこれを買えばOK。後はヘッドフォンを接続し、 CMSS-3Dを有効にするだけで世界が変わります。

PCI Express Sound Blaster X-Fi Titanium

クリエイティブ・メディア¥ 10,880
そつのないゲーマー用サウンド
ドライバーに問題あり
高くもなく、安くもなく


メーカー型番 : SB-XFT
インターフェイス : PCI Express x1
アナログ入力 : 24bit / 96kHz / 2チャンネル
アナログ出力 : 24bit / 192kHz / ステレオ、または24bit / 96kHz / 7.1チャンネル
デジタル出力 : 光1系統,16 / 24bit・44.1 / 48 / 96kHz ,Bit-Accurate対応,AC-3 / DTSパススルー出力可,Dolby Digital Live出力可
デジタル入力 : 光1系統,16 / 24bit・32 / 44.1 / 48 / 96kHz,Bit-Accurate対応
マイク入力 : 24bit / 96kHz / モノラル
デバイスドライバ : DirectSound、MME、WDM、ASIO 2.0
対応API : DirectSound / DirectSound 3D,EAX 1.0 / 2.0,EAX ADVANCED HD 3.0 / 4.0 / 5.0,Open AL

XtremeGamer の上位モデル、デジタル入出力端子がどうしても欲しいという方や、性能は少しでも高いほうがいいと思う方はこちらを購入する事をお勧めします。
ただし、こちらはPCI ExpressですのでマザーボードにPCI Expressスロットがあるかどうか、ある場合でも空きがあるかどうかの確認をした後で購入してください。
買ったは良いけど、物理的につけれないとかならないように注意!


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